夜には引っ越し祝いだって亮ちゃんが来てくれた。小物が多いわたしの部屋を見て、昔と変わらないって懐かしそうに小さく笑った。それから。

「寝る時も肌身離さず付けていろ」

デザインチックなロザリオみたいなペンダントを付けてくれて、目を丸くしたら。

「飼い猫に鈴を付けるのは『飼い主』の役目だからな」

口角を上げてそんな風に言う。

「亮ちゃんまで小動物扱いー」

頬を膨らませてちょっぴり抗議。