すっぴんの顔を見られるわけにはいかず、両手で顔を覆ったまま良夜の前に立った美月は、かなり訝しがられて気味悪がられた。
「どうした…?」
「こ、これは!お主が捨てられた犬のような顔をしていたからつい…!」
「そんな顔をしていたか…?まあいいか、朝餉を食いに来た。泉に放った魚も雨竜が食い尽くせばまた補充しに来る」
「それは…ありがとうございます…」
「ちょっとその顔見せろ。お前さては今すっぴんだな?意外に素顔は純情そうな顔をして…」
「やめて下さい!もう行きますよ!」
「ああそうだった、朝餉を食いに来たんだった」
――後ろから忍び笑いが聞こえたが、美月はずんずん突き進んで家に戻ると、台所で勢いよく野菜を包丁で切り付けていた。
「どうだこの家。快適だっただろう?風呂とか特に」
「それはもう…ありがたい限りでした。そこだけは本当にもう」
「地下水を汲み上げているから水を張る労力は必要ない。焚き付けさえすれば…」
「え!?そうなのですか!?それは本当にありがとう!」
きらきらした目で見つめられた良夜は、ようやく美月の素顔を見れてにたりと笑った。
なかなか化粧映えする顔だが実際の所素顔は――まあ派手ではあるけれど、可愛らしい顔をしている。
ちゃっかり調度類も新調していた良夜は新鮮ない草の香りのする畳に寝転んで料理をする美月を眺めていた。
「ところで先日よくうちに入って迷わなかったな」
「え?なんのことですか?」
「饅頭を頼んだだろう?お前は真っ直ぐ台所へ行って取って来た。屋敷は迷うほど広いのに大したものだと思っていたんだが」
「そう…でしたか?どうでしょう…間取りからしてあそこかと」
「ふうん」
美月自身気付いた様子はなく、手際よく朝餉を作った美月の料理は朝っぱらから肉料理という豪勢っぷり。
「朝からなんだ?俺に精をつけさせて一夜を共にしようという魂胆…」
「全然違います。頂きます」
きっぱり断られて肩を竦めた良夜は、甘辛く炊かれた牛肉の美味さに思わず頬が落ちそうになった。
特に食べなくても支障はないのだが、美味いという感覚は甘美で、きれいに完食して美月を満足させた。
「どうした…?」
「こ、これは!お主が捨てられた犬のような顔をしていたからつい…!」
「そんな顔をしていたか…?まあいいか、朝餉を食いに来た。泉に放った魚も雨竜が食い尽くせばまた補充しに来る」
「それは…ありがとうございます…」
「ちょっとその顔見せろ。お前さては今すっぴんだな?意外に素顔は純情そうな顔をして…」
「やめて下さい!もう行きますよ!」
「ああそうだった、朝餉を食いに来たんだった」
――後ろから忍び笑いが聞こえたが、美月はずんずん突き進んで家に戻ると、台所で勢いよく野菜を包丁で切り付けていた。
「どうだこの家。快適だっただろう?風呂とか特に」
「それはもう…ありがたい限りでした。そこだけは本当にもう」
「地下水を汲み上げているから水を張る労力は必要ない。焚き付けさえすれば…」
「え!?そうなのですか!?それは本当にありがとう!」
きらきらした目で見つめられた良夜は、ようやく美月の素顔を見れてにたりと笑った。
なかなか化粧映えする顔だが実際の所素顔は――まあ派手ではあるけれど、可愛らしい顔をしている。
ちゃっかり調度類も新調していた良夜は新鮮ない草の香りのする畳に寝転んで料理をする美月を眺めていた。
「ところで先日よくうちに入って迷わなかったな」
「え?なんのことですか?」
「饅頭を頼んだだろう?お前は真っ直ぐ台所へ行って取って来た。屋敷は迷うほど広いのに大したものだと思っていたんだが」
「そう…でしたか?どうでしょう…間取りからしてあそこかと」
「ふうん」
美月自身気付いた様子はなく、手際よく朝餉を作った美月の料理は朝っぱらから肉料理という豪勢っぷり。
「朝からなんだ?俺に精をつけさせて一夜を共にしようという魂胆…」
「全然違います。頂きます」
きっぱり断られて肩を竦めた良夜は、甘辛く炊かれた牛肉の美味さに思わず頬が落ちそうになった。
特に食べなくても支障はないのだが、美味いという感覚は甘美で、きれいに完食して美月を満足させた。

