入学式が終わると私は急いで愛梨のところに駆けつけた。


「愛梨ー!!!どうしようー!!私いけないことしたのかなー?」


と焦りながら言うと愛梨が、



「あんたバカ?<あの裕太君?!>なんて大声で言ったらそりゃ注目も浴びるし、あのイケメン生徒会長様からも呼び出しぐらいくらうわよ。」



と呆れた顔で言ってきた。



「まぁそうかもしれないけど、だってあの裕太君と同じ声だったんだもん。」


と私は気持ちをわかってもらおうと愛梨を説得しようとした。


だけど説得することも愚か


「どこまでその裕太君が好きなの?あんた、気持ち悪いよ。」


とまで言われた。


そこまで言わなくてもと思ったけど


よくよく考えてみると、そうなのかもと自身も私に呆れてしまった。


愛梨と話していると、真面目そうな先輩らしき女の人が


「そこの新入生、生徒会室まで来てください。生徒会長がお呼びです。」


と私を呼んできた。


"愛梨に助けて"と目で訴える。


だけど愛梨は何事も無かったように教室へと戻って行く。


愛梨ー!!!私を見捨てないでー!!


心の中で叫び続けるけど、愛梨は見えなくなってしまった。


「私について来てください。生徒会室まで案内します。」



私は不安に思いながらも女の人について行った。