「春兄いいなー。海も早くスマホ欲しい」 「俺も」 「中学に上がるまでは我慢しなさい。春人、ケーキ切っていいかしら」 「うん」 一日遅れで食べたケーキは昨日喫茶店で食べたのより甘くて、スポンジもふわふわだ。 毎年食べてきた同じ店の同じケーキ。 だけどなんでかな。 いつもより美味しく感じて、また溢れそうになる涙を堪えるのが大変だった。