「春人」 人が少なくなったのを見計らってシヅキが俺の名前を呼ぶ。 「どうした?」 「星みたいだね」 後ろから伸びてきた指の先を見ると暗い空間に点々と灯る街灯が連なっていた。 「そうかな?」 雲のせいでいつもより暗い道に灯る明かりはキラキラとしてはいたけど星と言うには明るすぎる気がする。 「綺麗だね」 「街灯が?」 「もう!せめて明かりとか光とか。他の言い方してよ」