決して結ばれることのない、赤い糸

心地よく聞こえるさざ波の音。

煌めく星たち。


普段の日常とは違った風景。


だから…、なのかな……。


「あ…あのね、隼人」


なんだか…いつもなら恥ずかしくて言えないことも、今なら言えそうな気がする。


「 …隼人」

「ん?」


わたしに顔を向ける隼人。


その隼人の表情も、いつもよりも愛おしく思えて――。


「隼人、好きだよっ…」


自然と、わたしの気持ちが言葉となった。


付き合ってから、隼人はわたしに「好き」と伝えてくれる。

でもわたしは、照れてしまってなかなか言えていなかった。


それなのに今は、すんなりとその言葉が出てきたことに驚いた。


いつも恥ずかしがっているわたしだけど――。

本当は、わたしは隼人のことが好きで好きでたまらない。


…すると。