決して結ばれることのない、赤い糸

「かりん、そろそろ電気消すよー」

「うんっ、お願い」


優奈が部屋の電気を消すと、一気に真っ暗になった。

わたしはスマホを枕元に置くと、ゆっくりと目を閉じた。


優奈は、今日の海ではしゃぎすぎて疲れたのか、気がつけば寝息を立てていた。

わたしも疲れているはずなんだけど、いつもの枕と違うからか…なかなか寝付けない。


ふとスマホに手を伸ばしたら、優奈が電気を消してから、すでに1時間が経過していた。


しかも、なんだかトイレにも行きたくなってきた…。


でも、トイレは1階にある。

当然、コテージの中は真っ暗。


電気を点ければいいだけの話だけれど、それまでも真っ暗なのが…こわいっ。


我慢して、このまま寝てしまおうかとも考えたけど、やっぱり気になって眠れない…!


ちょっと下まで行って、すぐに戻ってくるだけだから…。