決して結ばれることのない、赤い糸

よくよく考えたら、ビキニって…下着だけで出歩いているのと変わりないよね…?


それを男の子のカズに見られて、わたしはゆっくりと優奈の後ろに隠れた。


「まぁどうでもいいけど、あっちで隼人が浮き輪膨らませてるからっ」


いろいろと考えをめぐらせていたけど、カズはわたしたちの水着姿なんたまったく興味がない様子。


男の子にとって女の子の水着姿って、どうでもいいものなの…?


それなら、恥ずかしがっている自分のほうが、逆に恥ずかしく思えてきた。


…そうだよね。

この海水浴場にきている女の人たちだって、ほとんどの人がビキニなんだし。


なんなら、ものすごい露出をしてる人もいる。


そんな人たちもいると思うと、少しだけ恥ずかしさが和らいできた。



カズに連れられたところに、隼人が1人で浮き輪を膨らませてくれていた。