決して結ばれることのない、赤い糸

しかし、神様はそれを許してはくれなかった。


気づいたら、浜辺に打ち上げられていた。


また戻ってきてしまったことに後悔したけれど、倒れている隼人を目の当たりにして、それ以上に後悔した。


隼人が目を覚まさないかもしれない、隼人ともう二度と会えないかもしれないと思ったとき、とてつもない恐怖に襲われた。


わたしは一体なにをしようとしていたんだと。


隼人と結ばれないからって、…こんなことは間違っている。

それに気づけないなんて…。


しかも、下手したらどちらかだけが還ってこられなかったかもしれない。


わたしは、とんでもないことをっ…。


そんないろいろな感情があふれ出して、わたしはわんわんと泣き続けた。


隼人は体を起こすと、泣きじゃくるわたしを抱きしめた。


「かりん、生きよう。この世界で、強く…強く」