決して結ばれることのない、赤い糸

なぜなら、DNA鑑定の結果がずっと気になっていたからだ。


そして、修学旅行から帰ってきた数日後。

わたしの家に、鑑定結果の封書が届いていた。


わたしは家に帰ると、まず初めにポストの中をチェックする。

お母さんは帰りが遅いから、郵便物を受け取るのがわたしの役割だ。


だから、お母さんに気づかれることなく、鑑定結果を得ることができた。


【結果、届いたよ】


隼人にメッセージを送ると、すぐに返信があった。


【駅で待ち合わせしよう】


わたしは鑑定結果をバッグに容れると、隼人の待つ駅へと向かった。


隼人と合流し、近くのカフェへ入る。

緊張と恐怖で、頼んだカフェオレもひと口も飲むことができない。


「…かりん、いいか?」

「うん…」


わたしがそう言うと、隼人は封を切った。