決して結ばれることのない、赤い糸

やはり、わたしたちは同じ気持ちだった。


どれだけ周りから兄妹だと言われても、たしかな証拠がなければ気持ちに区切りができない。


「だからさ、DNA鑑定…してみないか?」

「DNA鑑定…?」

「それではっきりさせよう。俺たちが、本当に兄妹かどうか」


戸籍謄本という紙切れでも、お母さんと鷹さんから聞いたら話でもなく――。

化学的に証明する。


わたしは隼人の提案にうなずいた。



検査キットは、隼人が取り寄せて用意してくれた。

そして、それを鑑定機関に送った。


修学旅行前のことだった。



修学旅行のグアムでは、優奈といっしょに自由時間を過ごした。

カズは、サッカー部で集まっていろいろとまわったらしい。


楽しいはずの修学旅行。

…だけどわたしは、どこかうわの空だった。