決して結ばれることのない、赤い糸

――16年前にさかのぼる。


お母さんの妹であるなっちゃんと、鷹さんのお兄さんである隼さんは、同じ高校の同級生だった。

2人は中学の頃から付き合っていた。


お互いの家を行き来するような仲。

姉弟も連れて遊んだこともあり、お母さんと鷹さんはその頃からの顔なじみなんだそう。


どこにでもいるような普通のカップル。


しかし、ある日なっちゃんの体に異変が表れる。


突然の吐き気。

食欲不振。

体が熱っぽく、だるい。


…それは、妊娠の症状だった。


なっちゃんは、高校1年生のときに隼さんとの子どもを身ごもったのだ。

それが、わたしと隼人。


お互いの両親はもちろん反対したけれど、2人の生み育てたいという強い思いが届き、出産することを許された。

そんなこととはまったく知らず、わたしと隼人はなっちゃんのお腹の中ですくすくと元気に育った。