決して結ばれることのない、赤い糸

「こら、隼人!“オジサン”は余計だ!」


これには、わたしも驚いた。

わたしも優奈と同じで、20代前半くらいだと思っていたから。


それがまさか、ひと回り以上も年上だったとは。


そんな話もしつつ、鷹さんが海の家に案内してくれた。

中からは、焼きそばのソースの香りが漂ってくる。


「お前ら、水着持ってきたんだろ?オレんところの更衣室で着替えたらいいよっ」

「「ありがとうございます!」」


わたしは優奈といっしょに、さっそく鷹さんの海の家に併設している更衣室に向かった。


「鷹さんって、おもしろい人だね♪」

「そうだね。まさか優奈が、いきなり好きなタイプとか聞き出すとは思ってなかったけど」

「まぁね〜。どこに出会いがあるかわからないからね♪行動あるのみ!」