決して結ばれることのない、赤い糸

本当に隼人は、わたしと話すどころか、顔を合わせたくもないんだ。


その隼人の態度に痛感させられた。


隼人はわたしと話したくないかもしれない。

…だけど、わたしは隼人と話したいたい。


最後に、――もう一度だけ。


「待って、隼人…!別れたい理由を知りたいの…!」


わたしがそう言うものだから、隣にいたカズは驚いた顔をしている。


「…は?どういうことだよ…?お前ら…、別れたのか?」


独り言のようにつぶやくカズ。

この様子だと、隼人からはなにも聞かされていないようだ。


「…隼人!どういうことだよ!?」


振り向きもしない隼人にカズが詰め寄る。


「わりぃ、カズ。今度話そうとは思ってたんだけど」

「そういうことじゃねぇよ!なんで急にこんなことになってんだよ!?ついこの前まで、『かりん、かりん』って言って――」