決して結ばれることのない、赤い糸

「照れんなよ〜!……はっ!まさかお前、2人とも彼女とか言うんじゃねぇだろうな!?」

「…言わないし!俺、鷹さんみたいに遊んでないからっ」

「おい、隼人!人聞き悪いこと言うんじゃねぇ!」


さっきは親子のように見えた2人だけど、今目の前で繰り広げられるやり取りはまるで兄弟みたい。


隼人は一人っ子だから、もしお兄ちゃんがいたならこんな感じなのかな。

と、微笑ましく思いながら眺めていた。



鷹さんは180センチ超えの高身長で、隼人やカズよりも背が高い。

夏場はずっと海の家を営業しているらしく、こんがりと日焼けしている。


半袖、短パンに、ビーチサンダル。

格好は、いたってラフ。


緩くパーマのあたった黒髪を後ろで束ね、頭にはサングラスがかかっている。


学生の頃は、隼人と同じでサッカー部だったとか。