決して結ばれることのない、赤い糸

クミちゃんはわたしと隼人のことは知らないとはいえ、わたしたちが向かい合う姿はどこか不思議な光景だった。


「かりんちゃんって、お家どのあたり?」

「うちは、ここから電車で1時間くらいのところだよ」

「そんなに遠いの…!?毎日大変じゃない?」

「そうだね。朝のラッシュ時はとくに」


毎日、満員電車に乗って通学している。

でも、もう慣れてしまった。


それに、わたしが行きたくて選んだ高校だから、そこは後悔していない。


「クミちゃんは、このあたりが地元?お家も近かったよね」

「たしかに家はここから近いけど、正確には地元ではないんだよね」

「そうなの?」


聞くと、地元はここから電車で2時間ほどのところにあるらしい。

リョウタくんを送り届けた家は、おばあちゃんといっしょに住むために新しく建てて、この春に引っ越してきたんだそう。