「…かりん。大丈夫…?」


そう言って、優奈がわたしの肩に手を添える。

顔を上げると、心配そうに見つめるカズも…。


2人とも、わたしがずっと隼人を想っていたことは知っている。


だから、そんな2人に心配かけまいと、無理やり笑顔をつくってみようとするけど――。

頬を伝うのは、しょっぱい涙だった。


泣いたってしょうがないのに…。


だって、隼人は悪くない。

隼人は、ただ好きな人といっしょにいるだけなんだから。


…だから、だれもなにも悪くない。


そんなことはわかっているけど、涙が次から次へとあふれれ出す。


突きつけられた、現実。

変わってしまった、わたしたちの関係。


――2年前とは違う。

もう…2年前には戻れないんだ。



一度切れたと思った赤い糸に導かれ、わたしと隼人は運命的な再会をした。