校門の陰に隠れて見えていなかったけど、そこには他校の制服を着た女の子が立っていた。

茶髪のショートヘアがとっても似合っている。


「クミ！」


そう言って、隼人はそのショートヘアの女の子に駆け寄った。


背が低いわたしとは違って、『クミ』と呼ばれたその女の子は、隼人より少し低いくらいの高身長。

凸凹の身長差だったわたしと隼人と比べて、すごくお似合いな様子の２人。


「…かりん。あれ…だれ？」

「わからない…」


聞きたいのは、わたしのほうだ。


２人は顔を見合わせて微笑むと、そのまま仲よく歩いていった。


突然、目の前で見せつけられた光景に、わたしは呆然とその場に立ち尽くしていた。


優奈やカズだってそう。

隼人に彼女がいただなんて、だれが想像していただろう。


でも、思えば――あれから２年。