決して結ばれることのない、赤い糸

ところが、偶然にも同じ学校に入学していた。


これはもはや、優奈が言うとおり『運命』としか言いようがない。


「べつにあたしたち、隼人に会いにこの学校に進学したわけじゃないよね!?たまたま、進学先がいっしょだったってだけだよね!?」

「ああ、そうだな」

「だから、隼人のお父さんとお母さんの約束を破ったわけじゃないよね!?」

「そういうことになるな」


興奮気味の優奈が、食い入るようにカズに答えを求める。

その優奈の興奮を落ち着かせようと、冷静に返答するカズ。


「だったら、また新しく隼人と友達になればいいじゃん!だれと友達になるかはあたしたちの自由でしょ!?」


わたしだけじゃなく、優奈やカズも、新しい隼人との出会いが楽しみで仕方がないという様子だった。


「隼人、サッカー部に入るのかな?」