同期の溺愛は素直に受けて正解です

しばらく走った後、ふいにウィンカーを上げ大きい公園の駐車場に停車した。

「…どうしたの?」

紗菜はお店など見当たらない事に不安を感じ恐々たずねた。

「飯食う前に1つハッキリさせておこうと思って」

エンジンは止めず、シートベルトを外して助手席の方に首だけを向ける俊貴。

「…なに?」

紗菜はシートベルトをしたまま俊貴に顔だけ向ける。

さっきの話の口止めかな。

なんか嫌そうだったもんね。

他にしゃべるつもりもないけど。

「話が終わるまで紗菜はしゃべるなよ。最後まで話させろよ。いいな?」

お前はおしゃべりだ、とでも言うような言い方にカチンときたが、いつもに増して大きな態度の俊貴が威圧的で体が自然に助手席の窓に近づく。

「…わかったよ。どうぞお話ください」

大きく頷いた俊貴は紗菜の目を見て話し始める。