写真を見始めてたった10分しか経っていないのに、すでにシンデレラ探しに飽きてしまったセンとリュウは、自分のタイプの女子を探し始めてしまった。

「ちょ!この子かわいくね?
俺、めっちゃタイプだわー!」


「うわーお前そっち派?俺こっち派」
「お!ありだわー」
「見ろよー。ほら!レオも」

センはそう言い、スマホと写真を両手に持って真剣に探して居いるレオとスマホの間に写真を見せようとした。

けれど、レオは頑なにセンの見せようとする写真から逃げるように顔をそむけた。

暫くの間、センとレオは腕と腕で謎の攻防を続けていた。
「ほっとけよ」

見かねたカイトがそう言うとセンは動きを止めて首をすくめた。

するとリュウが突然大声で言った。


「ちょ!この子!やばくね?」
「リュウそろそろウザいわ、うるせーよ」
「ちげーんだって!」

リュウがそう言いながら目の前に座っているセンに見せた。

「あー、はいはい」

便乗し続けるセンにカイトはうんざりした声で言った。


「お前ら昨日のやる気はどこ行ったんだよ」
「だから!こいつだよ!シンデレラ!!」