「社長に就職祝いをもらうわけにはいかないよ。」

「社長じゃなくて、幼馴染の修ちゃんからの
就職祝い。」

「でも…」

それでもまだ私が渋っていると、

「じゃあ、時々、これで寝させてくれれば
いいから。」

と笑った。

「は!? 無理!!」

私が思いっきり否定すると、

「じゃあ、就職祝いね。」

と言われてしまった。

結局、修ちゃんは、全てのお会計をカードで払った。



なんだか、昨日から、私のお財布、全然活躍してなくない?

修ちゃん、いいの?


そのあと、家電量販店に行き、アイロンとアイロン台を買った。

「これは、絶対、私が買うから、修ちゃんは
カード出すの禁止ね。」

レジに並ぶ前にそう言うと、修ちゃんは楽しそうにケラケラと笑って、

「了解。」

と言った。