社宅は社長の家の2階でした【佳作受賞】

「修ちゃん!?」

私が驚いて呼ぶと、

「今日の晩ご飯代。」

と言って笑った。

お米があるから、4千円超えてるんだけど。

4千円の生姜焼きって、聞いたことない。

だけど、修ちゃんがニコニコ笑ってるから、

「ありがとう。」

と素直に出してもらう事にした。



私が帰宅後、2階のキッチンで料理をするのに合わせて、なぜか修ちゃんは、パソコンを持って私の部屋に来た。

私が対面キッチンで料理をするのを眺めながら、仕事をしている。

なんだろう?

なんだか、腑に落ちないけど、特に指摘のしようもなく、私は黙って生姜焼きと味噌汁を作った。

料理ができると、修ちゃんはパソコンを片付けて、テーブルを拭いてくれる。