料理ができた。

「いただきます。」

2人で手を合わせて、食べ始める。

「お、これも美味い。」

一昨日の生姜焼きも美味かったけど、アジフライも美味い。

だけど、のどかは、

「社食程じゃないけどね。」

と謙遜する。

「いや、十分、美味いよ。
毎日、のどかの料理を食べたいくらい。」

「修ちゃんがいいなら、私が自炊した時は、
一緒に食べる?」

!? のどか、本気で言ってる?

「いいの?」

「うん。
1人分も2人分も変わらないから、いいよ。
でも、毎日じゃないよ?」

「それは、もちろんいいよ。
のどかが来てくれて、嬉しい事ばかりだな。」

「そんな大袈裟だよ。」

全然、大袈裟じゃないよ。

俺、33年の人生で、今、1番幸せかも。



「あ、そうだ。
明日のスケジュールは、確認した?」

明日は、めんどくさい接待が控えてる。

「うん。」

「夜の会食は、のどかも同席だから。」

「別室で控えてなくていいんですか?」

「うん。
ただし、俺の言う事を否定したり、訂正したり
するのは禁止。」

「? はい。」

のどかは、まだ分からなくていい。

俺、のどか以外と結婚するつもりないから。

だから、のどか、ちょっとだけ、俺に力を貸して。