だけど、

「社長に就職祝いをもらうわけにはいかないよ。」

とのどかは言う。

「社長じゃなくて、幼馴染の修ちゃんからの
就職祝い。」

「でも…」

「じゃあ、時々、これで寝させてくれれば
いいから。」

冗談めかして言ってみたが、

「は!? 無理!!」

と即座に拒否された。

そんなに力いっぱい拒否しなくても…

「じゃあ、就職祝いね。」




そうして俺たちは、支払いを済ませて、家電量販店に向かった。

アイロンとアイロン台をカートに乗せたのどかは、

「これは、絶対、私が買うから、修ちゃんは
カード出すの禁止ね。」

って言うから、かわいくて思わず笑ってしまった。

俺が、

「了解。」

と言うと、のどかは花が咲くように笑ってくれた。

やっぱりのどかは、俺の天使だ。