「すっげー!」

「本当に綺麗なんだけど」

「誰だよ、カラコン入れて校則違反してんのに注意されねえとか言ってた奴は!」

「噂信じたのは自分自身だろ?」



 途端に教室が静かになる。そして、ぽつりぽつりと声が聞こえてきた。



「ごめん」

「本当にごめんなさい」

「ちょっと、やめて! そもそも私が勘違いさせたんだから」



 その時、担任が教室に入ってきた。
 席に着けという掛け声で、みんな喋るのをやめた。

 慌てて席に戻っていく。私も一緒になって席に着くけど、ドキドキしたままだ。ほっとしたのもあるし、嬉しいのもあるし、感情が定まらない。

 どうしよう。



「ありす、後で連絡先!」

「うん、教える」



 マブダチと言ってくれた彼女がウィンクしてくる。