じんわりと頬に痛みが広がっていく。 次第に顔じゅうが熱を帯びたように熱くなる。 口の中が血の味がして、目もとを何かが伝う。 どれくらい殴られたのか分からない。 だんだんと、耳が働きを失い。 視界もうまく広がらない。 体中の感覚が一気になくなったようだった。 もう俺は自分がどんな状態なのか分からない。 殴られているのか、誰かに拘束されたまま立たされているのか、地面に転がっているのか。 ただ、時々呼吸が苦しくなって、むせかえる瞬間だけが生きているってそう分かる瞬間だった。