「今週末に最後のテストやるんだ。それで点数さえ取れれば卒業できんだよ」



『まじで?』



「大マジ」



『やった!なら留年しないで済む…!』



留年しないで済む突破口を聞いた私はルンルンな気持ちになっていったがその横にいた蓮の機嫌は悪くなっている事私は全然気づいてなかった



「……。華蓮そろそろ行くぞ」



グイっと私の腕を掴んで理事長室を出ようとする蓮



『え?あ、うん。じゃあーね!春!』



笑顔で春に手を振ると余計不機嫌なって私の手をグイグイ引っ張る蓮。



『蓮?なんか怒ってる…?』



「…………怒ってねぇよ」