『……ってわけですね。』


「「「「……澪って本当に人間?」」」」


「失礼な。
人間に決まってるでしょう。」


「「「「人間業じゃないんだけど!!??」」」」




黙って聞いていた大人組が大声を出す。
……まぁ、そうなるわな。




「ま、生きてるからいいの。」




クスクスと笑う澪を見て全員がため息をつく。

呆れるのと同時に、安心したところもあるんだと思う。

楽しそうに、無邪気に笑う澪は年相応……もしくは少し幼く見える。

裏に引き込んだと思っているみんなからすれば、嬉しいことなんだろうから。


それに、澪の言うことはもっともだ。

怪我をしてても、目が見えなくても。






俺たちは生きてる。







生きてるから前に進めるし、時には振り返ることだってできる。

裏であろうが表であろうが生きてるから俺たちは出会えたんだ。

無茶をされるのは心臓に悪いけど、信じてるから俺たちは前へ進める。

信じてるから躊躇い振り返ることができる。