俺様王子が恋をした

外が暗くなり始めて
少しずつ客が入り始めた。


「いらっしゃいませ~」


どうぞと言って席まで案内する。

この店は若い女から年配のじいさんまで
幅広く利用している。

遥の親父さんがすげー人当たり良くて
しかもお酒の種類も豊富だから人気らしい。


「すいませ~ん」
あ、呼ばれた。

「はい、ご注文は?」


「ねぇ?番号教えてよ♡」


あ?なんだこいつ。まつ毛ばっさばさにして
くせー香水振り撒いて谷間見せて。
昔の俺なら靡いてたけど
今はもう違う。
ぼろくそ言ってやりてーとこだけどここは
遥の親父さんの店だ。迷惑はかけらんねぇ。

「申し訳ありません。そういうのはちょっと・・・」

すっげー引きつった笑顔で返した。
なのにこの女全然ひかねぇ。まじでうぜぇ。

ひたすら断り続けてた時

「ね、その子困ってんじゃん?
 て、ゆうかあんたの香水強すぎてめちゃくちゃ
 不快なんだけど?せっかくのこのお店の美味しいお酒が
 まずくなる。迷惑かけんなら出てけよ?
 こーゆーところは、美味しくお酒を呑むとこであって
 ナンパするとこじゃねーんだよ!!」

そう勢いよく現れた女の人に圧倒されてか
顔をしかめ、店を出て行った。