俺様王子が恋をした

「なぁ、早く弁当食わして?
 俺腹ペコ。」

あ、そっかそうだお弁当!!


お弁当を袋から出して先輩に渡した。

「どうぞ!」
喜んでくれるかな?

パカッ

・・・あれ?開けたのに無反応

もしかしてぐちゃぐちゃにした!?


と、思って覗いてみても詰めた時のまま。
どうしたんだろう?


不安と不思議な気持ちで先輩を見つめてると
やっと喋った。


「すっげーな。いただきます!」

そう言って食べ始め、5分もしないうちに完食していた。

「早くないですか!?」

「ん?あぁ、あまりにも美味くて夢中で食った。」

美味しかった?

「よかったぁ~!頑張った甲斐ありました!」
あんな勢いよく美味かったって食べてくれて
嬉しすぎる。

「お前、料理出来たんだな。驚いた。」

「え、知らないで頼んだんですか?」

「信用はしてなかった。」

めちゃくちゃはっきり言いますね。

「これでも得意なんですよ?
 料理もお菓子作りも!なので
 はい、デザート付です。」

渡したのは昨日の夜、箱に詰めて綺麗にラッピングした
ガトーショコラ。