「じゃあ、わりーけど
 俺、これから用事あっから行くな。」

家まで送り届けそういう言った。


・・・ん?なんでそんな泣きそうな顔してんだよ。

「どうした?そんな顔して。まさか寂しいとか?」

ニヤッと笑って冗談半分で聞いてみた。


「お、女の人の、ところ、に行くんですか・・・?」


え?


「だ、だったら、行っちゃ嫌です・・・」


は、なにこいつ。
耳まで真っ赤にして不意打ちはなしだろ。


「そんな顔真っ赤にして行っちゃだめは反則でしょ。
 市川の事なんてどうでもよくなった?
 もう俺に惚れた?」


いじめたくなる。



「そ、そんなんじゃ、ないですけどっ・・・!
 か、仮でも今は私が、か、彼女、、なんですから。」


両手で顔が見えないように
覆いながら言った。

やっべ、その顔と仕草、理性ぶっ飛びそ。


「顔隠すなよ」

真優華の顔を覆ってる手をどかそうとした。


「み、見ないで下さいっ・・・///」


そう言われると余計見たくなっちゃうのが
俺だからさ、無理やり手をどかし、
代わりに俺の両手で真優華の顔を包んで上を向かせた。