俺様王子が恋をした

ガチャ


隣の家の扉が開いた・・・。


瞬君だ。


「あ・・・。」


私の視線に気付きながら
何事もなかったように通り過ぎて行ってしまった。

こんなの初めて。
瞬君と喋らない日が来るなんて。

ちょっと泣きそう・・・。


「お前!彼氏の前で他の男見てなんつー顔してんだよ!」
頬を先輩の両手によってクイッと持ち上げられた。

「せ、せんひゃい。い、いひゃいでふ・・・。」

「言っただろ。俺が忘れさせる。
 俺の事だけ視界に入れてろ。
 つーかむしろ俺以外の男は視界に入れるな。」


なんという無理難題を・・・。

でも、その後に
な?と、優しい声で笑った顔は
私の乱れた心を落ち着かせた。