何とか間に合って

「いってきます!」


玄関を開けたら昨日と同じように
瞬君の姿が・・・。


出来れば会いたくなかったんだけどな・・・。



「お、おはよ!」
声をかけたのは私からだった。


「おぅ・・・」


なんか元気ないな。


「き、昨日はいきなりごめんね?
 驚かせたよね!マネージャーの事も!
 私、せっかくだからバ、バイトでもしたいなって思って
 断っちゃって!」

こんな嘘が通るとは思ってないけど
こんな嘘しか思い浮かばなかった。



「ごめん・・・」

何で謝るの?

「俺、まゆの気持ち全然知らないで
 一番近くにいすぎてわからなかった・・・。
 傷付けて、ごめん・・・。」

また、涙出ちゃう・・・

「あ、謝らないで?
 私なら平気だから!わかってたし!
 瞬君が私の事、妹みたいにしか思ってない事。」

自分で言ってて切なくなってきた。

「そ、それに、こんな私でも
 好きって言ってくれる人いるし!」

ね?と言って笑って見せた。