「ほら、あれ」

そう言われ指を差された方を見ると
練習中の女バスの中に
人一倍輝いてる人がいた。

・・・綺麗な人。

「あれ、俺の彼女。
 バスケも上手いし、見た通り顔は整ってる。
 でも、そこが好きなんじゃなくて
 俺の事一番分かってくれるんだよな。他にも・・・」

やめて、聞きたくない。
そんな嬉しそうに少し顔赤くして
話さないで・・・
私、そんな顔見たことない・・・

「もう!わ、かった、から・・・」

「まゆ?」

「もう、十分・・・
 ごめん、瞬君、私やっぱりマネージャーでき、ない。」

「え?なんで・・
 おい、まゆ?なんで泣いてんだよ?」

・・・え?
あれ、泣いてる?
頬を伝う生ぬるい感覚。
ダメだ、こんな顔見られたくない・・・