それを察したのか遥が話題を変えた。

「そういえばさ、もーすぐ一年生
 合宿じゃね?」

「あ、もうそんな時期か」

うちの学校は生徒交流を目的として
一年制の時に合宿が行われる。
入学してから2ヶ月弱なんて、
交流すんのには遅くね?って思うけど
そこはあえて黙っておく。

「真優華ちゃん、心配じゃね?」

は?

「なにが?」

「お前、なにがって男の事だよ!
 告白されるかもじゃん」

いや、ないだろ。俺らが付き合ってんのは
全校生徒が知ってるはず。

「恭介、今自分たちの事はみんな
 知ってるから大丈夫だと思っただろ?」

うわ、心読まれてんの?
エスパーかよ。

「甘い。よく考えろ。合宿にもちろんお前はいない。
 真優華ちゃんの事好きな男かしたらチャンスだろ?
 邪魔者が傍にいないんだからアタックしたい放題
 告白し放題だ。
 まぁ、真優華ちゃんの事だ。押しに弱そうだから
 勢いに負けてちゃんと断れる可能性はそう高くはないと思うぞ。」

遥の言う通りかもしれない・・・。
心変わりも正直ないとは言い切れない。

俺、いつからこんなに自信失くしたんだよ・・・。