今日もあの朝以来会っていないし。
いや、出来ればもう会わなくていい。

「ねぇねぇ? どんな男よ?」

麻友が瞳をキラキラさせて聞いてくる。

「どんなって....忘れた」

「えー。じゃあ今日も酔ってお隣さんに泊めてもらって、顔をよーーく見てきてよ」

「絶対に嫌だ」

「せっかくだから仲良くなって、合コンとか頼めばいいのに」

「それって、麻友が参加したいだけじゃん」

「その通り。どんな仕事してる感じの人だった? そんな話とかしてないの?」

「してないってば」

あたしがそう答えた時だった。
居酒屋さんのドアが開いて、数人のお客さんが入ってきたんだけど....。