「ぬぅぅ……も、もうこれで勘弁してください……っ!」


もう、榛名くんの顔を見ることができなくて、プイッと前を向いた。


すると、榛名くんわたしの耳元でそっと


「……ごちそーさま」


満足そうにささやいた。




それから数週間にわたり、榛名くんに勉強を教えてもらい続け、その度に無茶なお礼とやらを要求されて。


それに応えるのは、もうそれは大変で。


心臓がいくつあっても足りないくらい、
わたしをドキドキさせてくるんだから。



そして、なんだかんだ真面目に教えてくれた榛名くんのおかげで、中間テストの結果はなんとびっくり、全て平均点以上を取れてしまった。


この結果で、わたしはなんとか補習を免れることができたのでした。