それからたまにの、入退院はあったものの、順調に高校生活を楽しんでいた。 5歳の時に言われた10年を過ぎても、毎日笑顔で過ごしているこいつを見てるだけで、幸せだった。 ・・・でも、あいつは分かっていたのかもしれない。 自分の命がもう長くないことを。 医学が進歩したとはいえ、不治の病なのには変わりがない。 病が進行していないとはいえ、完治したわけではない。