「お前、やっぱ面白れぇな」 「えーそりゃどうも。でも、私襲われかけたんだよ?えー無事でよかったーとか言ってくれないの?」 からかうようにそう言えば、奏ははぁ、と息を吐きだし冬華の頭を撫でた。 「うるさい…無事でよかった」 そう顔を背けながらぼそりといった様子に少し驚く。 言ってくれるとは思わなかった。 「ではでは、先生。これは提出させていただきますね」 視線を転がっている渡部にやり、目の前にボイスレコーダーをちらつかせてやる。 「なんで、それを!」