花と雫


「ありがとう。たぶん、監視カメラに私がその女子生徒と映っているのが残っちゃってるから確認される前のほうがいい。だから、今から決行したいんだけど準備できそう?」

「間に合わせるに決まってるだろ」

奏は先ほどより余裕のある顔をしてそういった。
その声と同時に各々がすべきことに動き出す。

「夏樹、回収されたカメラを確認してもいい?」

最後にチェックだけしておこうと夏樹に声をかけ、確認させてもらう。
きっと何の知識の足しにもならないだろうけれど。

そうこうしているうちに今度は悠真が腕時計を持ってきた。

「何これ?」