花と雫


「そーか、冬華ちゃんがええならええねん。じゃあ着てみ」

ここで着替えてみという意味らしくチカは部屋から出ていった。
ドレスなどあまり着る機会がないので、着るのも一苦労である。

よって、入ったものの背中のファスナーは当然閉められない。

とりあえず、チカに閉めてもらおうと部屋のドアを開けた。

「チカー?悪いんだけど、背中のファスナー閉めてくんない?」

声をかければ、チカがソファから立ち上がった。

「ちょっと待ってな、髪あげてくれる?」

「はーい」

チカに言われ、冬華は髪の毛をひとまとめに持ちあげた。

「はい、できた」

閉まった音がして、髪をおろす。
くるりと振り返り、チカを見る。