「西条夏樹です。よろしくね?冬華ちゃん。夏樹って呼んで」
「うん、よろしく夏樹」
夏樹はどちらかと言えばこの中で一番まともに見える。
黒髪に爽やかな笑顔。
ちょっと天然そうな感じがまた女子受けがよさそうである。
「ええっと、白河美穂です。よ、よろしくお願いします!冬華ちゃんって呼んでもいい?」
天使である。
ぱっちりとした二重にショートのこげ茶の髪を揺らしながら眉を下げる美穂に冬華は口元を覆った。
「もちろん!!もう何でも呼んで!私は美穂って呼ぶね」
そういうと嬉しそうに笑った美穂。
可愛いとしか言いようがない。
「おい、美穂気をつけろよ。あのブス美穂を取って食うきだぞ」
嘲笑しながら美穂にそういうことを言う金谷にイラっとする。
「私は獣か何かか!」
「はっ、獣以下だろうが」
「うわやだー最近のゴリラって日本語しゃべるんだ?ねぇ、悠真知ってた?」
俺を巻き込むなよ、と言わんばかりに見てくる悠真から視線を金谷に移せば、ものすごい顔で睨んでいるのが分かった。
「おいこらてめぇ、ふざけんなよ!誰がゴリラじゃ!」
「はいはい、金谷ね。了解了解」
ああん?みたいな顔をしていると美しい顔がゆがみますよーなんて心の中でひっそりと思った。
これ以上言い返すと後が長いことをさっき学習したので、冬華は黙って会長を見た。
会長はこの状況に少し面倒くさそうにため息をつき口を開いた。

