「…うん、すごく楽しいよ」 無粋だといった理事長からのプレゼントは思いのほか楽しいものだった。 けれど。 「でも、わかんなくなるよ。たまに」 「何が?」 「…これでいいのかな、って」 今の生活はすごく楽しい。 けれど、楽しいからこそわからなくなる。 少しだけ、怖くなる。 「なくなっちゃうのが怖いのかもね。…それに、みんなと一緒にいる時間が減っていくのもなんだか寂しいなって」 「…たぶん、あいつらもそう思ってるよ」 そう、あまりにも優しい声で言う楓に思わず口元を緩める。