いつもはっちゃけている楓も、熱の時ばかりはいつもの何割も減である。
最近は生徒会の仕事で放課後は生徒会室に入りびたりでみんなとなかなか遊べていなかった。
だから、久しぶりにこうやって一緒に過ごせてうれしい、という思いもある。
元気ならなおさらよかったのだが。
「なぁ、冬華」
「ん?」
楓を見れば、布団を引き寄せ口元を隠している。
以前、マスクは息苦しいから嫌いだと言っていたのを思い出した。
「生徒会、楽しいか?」
楓が不意にそんなことを聞く。
そう言えば、あの日突然生活が変わったんだなと思い出す。

