二年越しのありがとうを、キミに。

私の言葉で彼に伝えたい。今の気持ちを。言葉をあなたに繋げたい。


でも、喉の奥で何かがつっかえて言葉にならない。


カイルは黙っている私に名前を尋ねた。


「Airi」


そう答えた時、駅員が駆け寄ってきた。


「財布が見つかったよ。2駅先で保管してあるから取りに行くといいよ」


駅員はスマホの翻訳機で彼に語り掛ける。


「Thank you very much!!」


カイルは顔をくしゃくしゃにして体中で喜びをあらわしていた。


見た目は大人っぽいのに、笑うと子供のようだ。


財布が見つかったことにホッと胸をなでおろしていると、駅員はそっと私に視線を向けた。