二年越しのありがとうを、キミに。

前の電車に財布を置いてきてしまったならば、一刻も早く駅員さんに伝えたほうがいい。


私の次の言葉を待っていた彼に『これから駅員室へ行って、お財布を忘れてきてしまったことを駅員さんに伝えてみましょう』と言おうとして口を開いたものの、なんの言葉も出てこない。


あれ……?


自分の無力さを痛感した瞬間だった。


情けないことに、駅員室というワードがすぐに出てこなかった。

彼の焦りが伝わり、更に頭の中が混乱してくる。


早くしなくては。一刻も早く彼を駅員室へ連れて行かないと。


「えっと……駅はstationだから……station room!行きましょう!」


英語と日本語交じりの言葉でそう言い、手招きすると彼は「Yes!!」と大きくうなづき私の後ろ姿を追いかけた。