「ただ、    」



調子乗ってる? 私が?

そんなつもりは1ミリもないけど、もしそうだとして何だっていうの。

あんたたちには関係ないよね。

――と、心の声を深呼吸に変えて、ゆっくり吐き出す。

これはちょっと時間を置いてから教室に入った方が良さそうだなぁーと考えていたところで、遅れてやってきた壱哉が背後から私の肩を叩いた。


「何やってんの、入ら、」

「しー!」


慌てて、唇に人差し指を当てる。


「ってかさー、朝、小湊、機嫌悪かったよね」


陰口はまだまだ続きそうだ。

壱哉がピクッと反応したのが分かった。


「悪かった! どうしてだろうね。せっかく喋れるチャンスだったのに」

「まぁ、それも早坂さんのせいってことで」

「あはは。こじつけじゃん! でも、そうだね、早坂さんがいるせいで教室の空気が悪いもんね、あいつこそ学校来なきゃいいのに」


女子の陰口って、ほんとくだらない。

こじつけだって分かってても悪く言わないと気が済まないらしい。

つまりは、嫉妬。

私が博貴と仲良いのが気に入らないんだよね。

あーあ、だから学校ではあんまり構われたくないのに。