北斗side

俺達が暴走族であることを

詩はどう思い感じるのか

不安がなかったとは言えない

けど…

詩はやっぱり、すごい奴だと思った

暴走族に関して無知だとはいえ

それでも…

≪暴走族っていうものが何なのか
私には正直よく分からないけど
みんなはみんなでしょ?
私のお友達にかわりないよ!
これからもず〜っと!

周りの人がどう思うかなんて私には
関係ないの。
私は自分の目で見て感じたものだけを
大切にしたいの。

だから、絶対に離れたりしないよ!
みんなの事を知りもしないで悪く言う人や
傷付けるような人がいるなら…

私がコテンパンにしちゃうんだから!≫

そう言って笑顔を見せてくれた

それが、その言葉がどれだけ

俺達の心を癒してくれたか

詩は分かっていないんだろうな

そして俺達に向ける笑顔が

どれだけ人を惹きつけるのかも…

俺だけじゃなくて、ここにいる

奏や錬、奈留や冬も

詩の笑顔と言葉に惹きつけられてる

大切な仲間だけど

こればかりは譲れねぇ…

総長の女=姫という

この世界の暗黙のルールがある

けど、まだ詩は誰のものでもない

誰にだってチャンスがある状況だ

このチャンスを生かすも殺すも

自分次第…

絶対に俺のものにしてみせる

詩、覚悟しておけよ