全てを、手に入れることも、ましてや全てを捨てることさえも、



それさえも叶わなかった俺は



こうして、女嫌い、水月柚の人生をスタートさせた。



そして、リルハのことがあって路頭に迷って荒れてしまっていた俺を、拾ってくれたのが。



……黒龍当時総長、氷雨さん。



まだ未熟だった、



中二の夏の出来事。




【柚side end】